化粧品やサプリメント商品を開発したので販売したい…そんなときに必要な「広告」は、薬機法や景表法といった法律で表現が規制されていることをご存じでしょうか。これらの法律は近年取り締まりが厳しくなっており、違反すると重いペナルティを受けることもあります。
化粧品やサプリメントの広告を出す＝薬機法の確認が必要と認識されている方は比較的多いのですが、景表法はあまりなじみがなく知らないという方も少なくありません。
そこで今回は、化粧品やサプリメントの広告に関わる薬機法と景表法の考え方や、違反した場合にどういったペナルティを受ける可能性があるのかについて簡単にご説明します。
薬機法とは
薬機法とは、正式名が「医薬品・医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という長い名称を略したものです。
この法律の対象範囲は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品になります。
健康食品・サプリメントに関しては、医薬品と食品が混同されることがないようにとの観点から薬機法に関わっています。
では、化粧品やサプリメントの広告が具体的にどのようなケースで薬機法に抵触しやすいかというと、
医薬品ではないもの（化粧品・サプリメント）なのに、医薬品のような広告・表示を行ってしまっているとき です。
例えば、
ニキビを治す、血行を促進、便秘を解消…などは効能効果にあたり、医薬品だけに認められた表現です。
また、1日1回・1回2錠という用法用量の記載も医薬品だけになります。
「ニキビを早く治したい人に」「気になるシミやくすみをなくす」「血行を促進して肌の透明感アップ」「免疫力を向上させる」といった表現を用いていませんか。これらは薬機法違反とみなされる可能性があります。
景表法とは
景表法は、正式名を「不当景品類及び不当表示防止法」といい、「景品表示法」と略されることもあります。
「モノ」を対象としている薬機法とは違い、景表法は「すべてのモノとサービス」を対象としています。
主に虚偽や誇大広告をしているときに適用される法律です。
例えば、以下のような広告を打ち出していた場合は景表法違反であるとみなされる可能性があります。
例）エステサロン
「1回の施術で顔回りがスッキリ！」→1回で効果は出ない
「キャンペーン期間中は20％OFF！」→キャンペーンを過ぎてもずっと20％OFFである
例）化粧品
「先着200名様だけに〇〇商品をプレゼント」→実際は応募してくれた全員に〇〇商品をプレゼントしている
「当選者3名様に弊社の高級美容液をプレゼント」→当選者は実際にはいない
薬機法や景表法に違反した場合
これらの法律は近年徐々に厳しくなってきており、違反すると注意勧告だけではなく、罰金を受けたり、悪質な場合は逮捕されたりすることも時にはあります。
行政処分には、
・消費者安全法の規定に基づく注意喚起
・措置命令：業者に不当な行為の撤回や再発防止を命じる処分
・課徴金制度：罰金として薬機法では違反対象商品の売上の4.5％、景表法では売上の3％に相当する額の支払
・逮捕
と、大きく4段階あり、イメージとして下にいくほどペナルティが重くなっていくのですが、
注意喚起～課徴金制度は消費者庁の管轄、逮捕は警察の管轄であるために、悪質な場合はいきなり逮捕となるケースもあります。
また、措置命令はこのように見ると軽いペナルティのように見えてしまうかもしれませんが、
措置命令を受けてしまった場合、違反行為を繰り返さないことはもちろん、違反したことを関係者に徹底して周知しなければなりません。
せっかく作った商品やサービスだけでなく、会社全体の信頼性を下げることにもつながってしまうのです。
薬機法・景表法を遵守した広告ライティングとは
化粧品やサプリメントの公式ホームページや販売サイトを作る際には、それらも広告にあたります。
そのため、薬機法・景表法などを遵守したライティングが重要です。
たとえば、化粧品は、56の表現で定められていない効能効果は、事実であっても表示がNGになります。
法律をきちんと守っていなければ、こだわって開発した商品やサービスも、販売できなくなってしまうことがあります。
しかし一方で、商品やサービスをより多くのお客様に知ってもらうためには、魅力的な広告を出して商品をアピールしていくことも必要です。
法律に違反していないかどうかは、ポイントが分かればインターネットで確認したり、各県の薬務課などに問い合わせることで確認したりすることもできます。
しかし、どのような言い換えをすれば、不適切な表現をすることなく、魅力的な広告文章を書けるのかというのは情報収集がなかなか難しいと思います。
このようなご相談に関してもthe Office ファーマヘルスでは対応が可能ですので、ぜひ気軽にお問い合わせください。
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